東京オリンピック2020も無事終わり、今はパラリンピックで国中が興奮する。コロナ禍は止まらないが、日本人はこの程度ではへこたれない。パラ選手たち、頑張れ。 

 東京・日本武道館、大学生の私は実にそこにいた。柔道試合が進んでいた。重量級、日本の猪熊功選手が戦っている。相手は背丈も見上げるようなカナダのロージャース選手。猪熊はその懐に飛び込み、絵に描いたような背負い投げ、ロージャースの巨体は空を舞った。イッポン!、審判の大きな声が館内に響く。汗滴(したた)る表彰台、君が代を背に、金メダルを胸に、猪熊功の大写し・・・      

 これは「1964年東京オリンピック」の公式映像で、ごく最近、JAL機の中で観た。 

 話は続く。私は後年その猪熊功氏と巡り会う。昭和の終わり、神奈川県で選挙に出たが、柔道の取り持つ縁、横須賀地区の「後援会長」に猪熊氏が応じてくれた。長く苦しい選挙であったが、私の初当選(平成2年)こそ、その猪熊氏のカリスマ性のお陰であった。日本柔道の歴史的瞬間を見届け、その後金メダル当事者に深く縁を持つ、私は柔道で育ち、深い関わりを持つ稀有の人間であると感じます。      

 その猪熊氏も今は遠く鬼籍にある。