「政治こそ最高の道徳たれ!」と本書(題字)では大上段に振りかぶりました。私にはいつもこの言葉が心の中にあるのです。出典を探すと、偉大なアリストテレスに遡るという。近来では濱口雄幸(第27代内閣総理大臣)が有名、関連する書籍も多く出されています。

 本意は「政治とは最高の道徳である」とも「最高の道徳として目指すべし」とも読み取れるが、私は漠然と「政治家が究極に目指すべきもの」と考えています。政治家として、私はこの言葉に大きな憧れを持ちつつも、その入口にも立てぬ自分にはただ自戒と歯痒さのみが残ります。日頃激しい政治、選挙活動に委ねている身には、法規も品格も時には道徳から遠く離れていることを率直に白状しなければならなりません。

 私も年を経て次第に政治家の「集大成」の段階に来たとすれば、ほとんど顕職の無かった30年間ではあったが、私に続く多くの政治家、その予備軍には何らかの範をたれる責任もある。ただ政治家たる者、正しいことを主張し行動する勇気を持ち、その上でそれが正しい道徳律に沿ってさえいればそれに越すものはない、と思っているのです。

 <アリストテレスは言った>

 ・善とは幸福であり、「中庸の徳」を身につけなければならない。

 ・人は多かれ少なかれ善を目指す。最高の善はポリス(政治)の中にある。等々

                      

原田義昭